Filipina Addiction

1.ピンパブ潰し?!
2005年初頭より開始された入国管理局行政の影響によりフィリピンパブビジネスを取り巻く環境は大きく激変した。当局はフィリピンパブ経営者及びホステスを斡旋するプロモーターの壊滅を目指しそれまでの緩やかな若いフィリピン女性の入国基準を著しく厳格化することにより、日比文化交流の架け橋的な存在であったピンパブへ規制の網を強化した。それまで相当数の客がピンパブでなければ、精神も肉体も満足しない熱狂的な俗にいうピン中化(フィリピンパブ中毒)し、頼むからピンパブを潰さないでくれと、必死の叫び声を上げているのが日本のあちらこちらから聞こえたものだ。

2.頼む、癒してくれ!
それはそうだ彼らにとっては唯一「癒し」を提供してくれたパラダイスが今まさに滅亡の危機にさらされていたのだから…ピンパブに行き慣れていない読者の方からすれば、何も女性が相手をしてくれる飲み屋はピンパブだけではなし、キャバクラを始めとするその他の風俗サービスでもいいんじゃないかとお考えになるかも知れない。しかしながらライトなピン中患者さんでさえ、語気を強めて主張する。「何をバカな!キャバクラでアホな日本女を相手にするぐらいなら、さっさと寝てしまった方がいいさ!」と異口同音的に唱えるに違いない。

3.心のマッサージ?!
結果的には当局の締め付けが厳しくなったことにより、数少なくなったピンパブの希少価値とステイタスが格段に向上するという皮肉な状況がもたらされている。ピンパブに行きテーブルに付いた社交員と特に会話が弾むような話題がなくても、南の島出身の女性たちはそれがまるで当たり前のごとく肩、腕、手のひらと献身的に揉みほぐしてくれる。キャバクラでそのような経験をするということはまずない。
「クーヤ、シゴトツカレタ ディバ?」
とやさしく包み込み、日本女性を相手にしないのか、相手にされないのか判然としない混沌とした種族の命の洗濯を熱心に始めるのだ。

4.ライバル登場!?
当初、いわゆるタレントと呼ばれる若いホステスの新規入国が不可能に近い状態となり、その代役として入国規制の緩やかなインドネシアの社交員が多数来日、まるで救世主のような存在となる勢いとなった。結論を言えばインドネシア女性はフィリピン女性の代役とは成り得なかった。その根拠は人間の営みである性習慣を対比させるとおぼろげながらもはっきりとしてくる。当然ながら男という生き物は非常にメンタルに出来ていて、ただ裸の女性が目の前に横たわっているからといって、それでその気になるかと言えばそう単純ではない。また誰しも金で憩いの一時をと期待して、至福の時間を過ごそうと女性を招いたはいいが、いわゆる「マグロ」といわれる女性にぶつかり、ただどんとベッドで横たわっているだけの粗大ゴミのような女にぶつかった経験をお持ちの遊び人ならピンとくる方も多いはずだ。

5.体は正直
一般的に、献身的に自らも貧欲に快楽を貪ろうと攻撃な交わりを仕掛けてくるのが比国女性であり、その反対に受け身で男性任せになりやすいのがインドネシア女性というべきか。なんとか男性に極上の快楽を与えるべくあの手この手の秘技をこれでもこれでもかと拙いながらも仕掛けてくるのがフィリピン女性の尊敬に値する部分ではある。まるで2世代、3世代と性のご奉仕の為に熟成された甘美な、ある意味老獪なその術をDNA因子の片隅にきっちりと焼け付け受け継いでいるかのような錯覚に陥らせてくれるのがフィリピン娘だ。艶めかしいTバックのインナーの中にひっそりと隠れている天国への扉はいつだって淫靡な装いを保ちつつも、トロピカルな南の島を想起させつつ威厳を保っている。

6.ラ・ボニータ(小さな島)
まるでその扉の向こうに一度舞い込んでしまえば、二度と引き返せないということが理性では十分に理解は出来ているのに、ずるずると引き込まれてしまうアディクトが後を絶たない。そうして少し経ってから、入り口は確かに見えたのに出口がないことに気が付きつつも、すでに玉袋ごと彼女の柔らかな手の上で転がされているので、そもそも現実世界に戻ろうという気さえ起きない仕組みになっている。若いフィリピン女性たちの代役を果たしたのがアテと呼ばれるフィリピン女性のアルバイト軍団であった。まるで自らが耕して構築した巨大なフィリピンパブ畑をそう簡単に他国の女性なんかに譲り渡すもんかとの意地も見え隠れしているから面白い。客=金=家族を養うとの図式は微動だにしない。

7.フィリピン最高!
アルバイト軍団とは、生きる為に一度は日本男性と結婚し、合法的に「結婚ビザ」を取得し、また夜の世界に舞い戻ってくる女たちだ。元来、刹那的で貞操観念もなく計画性のない彼女たちが結婚生活を破綻させるのにそんなに多くの時間は必要ない。建前上 健気なクリスチャンを演じる貞操観念のかけらもない彼女たちは、サービスのつもりのディープキスから男性自身を呑み込んでしまうまでローギアからトップまで一気に昇りつめてしまう。要はサービス精神が過剰なほど旺盛なのだ。男を気持ち良くさせれば、自らもハイになり昇天出来るものと頑なに信じているフシがある。そうして一度はピンパブでの癒しを諦めかけた心に穴をあけた信者たちが気の合う同じく心に傷をもつ天使のアルバイターを捜す旅を再開し始めると言うわけだ。双方が心の穴を埋めるべく感情を激しくぶつけあう性の儀式…..燃えないわけがない。そうしていつだって男は一時の幻想に酔わされるだけだ。このパラダイスへの可愛い小さな扉をいつも自分の手元に置いておければどんなに幸せになれるのかと……Endless Ilusionにさいなまれていく…
そうして決して手に入れることの出来ない妄想を限りなく膨らませていくのだ。
一人の男から鎖の付いたような呪縛から解き放たれ、常に精神の自由を追いかける彼女たちが望んでいるのはご奉仕するに値するその時々の一夜の恋人でしかない。
ピンパブは永遠に続く。
T-バックの天使たちも傷ついた男たちもそこでしか癒されないことを体と脳にたっぷりと刻み込まれてしまっているのだから…

フィリピンクラブ 表紙2015-05-08 ピンパブ 中綴じ浜辺2015-05-08April bed shot